学部課外活動「ベンチャー体験工房」教育の一環として、外部講師による特別講義は下記の通り予定されています。
興味のある方は、是非ご聴講下さい。
・日時:2015年5月14日(木) 16:30-18:00
・場所:研究棟325-F
・講師:宮城大学 名誉教授 小林 登史夫先生
・題目:ヒトの諸疾病と腸内細菌叢との関係/異分野間共同研究の注意点
・要旨:
2014年の秋頃より、ヒトの諸疾病と各人が消化管内に持つ腸内細菌叢との間に強い関係が有ることが、世界的にも広く喧伝されるようになってきた。消化管内で消化中の食物と共に存在している諸細菌叢は、最近では“新たに発見された臓器”とも言われるまでになっているが、その実態像に関しては、殆どが不明な状態で残されている。そして、既に公開されている多くの事例は、“定性的な事例・症例研究”であるのに対して、小林は数年前から“データマイニング法を用いて各疾病における定量的な解析結果”を報告しており、幾つかの疾病事例に強い関係を持つ細菌類を特定する努力”を重ねてきた。さらに、単に要因と成る細菌類の特定に留まらず、幾つかの細菌類の存在量から、疾病への罹病確率を推定できる“予測分析”も可能になる。
それらの事例を紹介すると同時に、定量的な事例解析に慣れていない医師・医療関係者に、こうした新知見や新技術を理解・浸透させる際の問題点・注意点について解説する。